ドローンで3次元的に測量できる
最終更新日 2023年3月14日
監修・著者 株式会社しごとウェブ編集部
測量に利用するメリットとは
往来の測量であれば、トータルステーションやGNSS測量機器と呼ばれるものを用いて、測量員が現地で正確に測量を行い、そのデータを持ち帰って地形図やCADによる図面を作成していました。時には紙に直接地図を作成することもあり、データの測量と作成、その検査などによる膨大な作業が行われるのが通常です。
これに比べて、ドローンを使用した測量では三次元的な測量やデータ作成がはるかに容易になり、作業員が地上で地道に移動しながら行う測量に比べて時間や手間を大幅に削減することが可能になります。セスナ機を用いた測量も行われており、これも作業員を動員して行う測量に比べれば効率的であるものの、高額なコストがかかるのが欠点でした。
これも、ドローンという軽量で小型、かつ電力を原動力とする経済的な機体を使用することで、はるかに低価格で複雑な測量を行うことが可能になります。人が行う測量と違い、様々なセンサーを複数搭載することができるため、より詳細な三次元の地形データを取得し、造成工事の進捗管理のための現地測量や土量の算出なども一層簡略化されます。
三次元的な地形データの作成
ドローンによって縦・横・高さの情報を一度に集中することで、三次元的な地形データを容易に作成できます。ドローンには本来GPSが搭載されており、これを機預けなどから取得する行動情報や人工衛星から取得する位置情報と組み合わせることで、ドローンの位置と地形の関係、各物体の距離などを点情報として作成します。この点として記録した情報を専用のソフトで加工することで、測量した場所の地形や距離、盛土の体積算出、3Dモデルの作成や設計図の作成、完成予想図までもがパソコン作業ひとつで行えるようになります。
実際の画像も、上空から撮影した俯瞰図やオルソ画像と呼ばれる真上から対象物を撮影した画像により、現場の確認や面積や距離などの算出を地図データと合わせながら検証することも可能です。これにより、建設現場などでの活用だけでなく、産業廃棄物の処理や鉱山を管理するような場面でもより効率的な業務が期待されます。
効率化が期待されている
素早く広範囲をカバーできるドローンの機動力や、遥か上空から地形を測量することで地上からでは把握しにくい部分も圧倒的に容易に測量できるなど、ドローンを使用するメリットは非常に多く観察できます。簡単に試算すると、今まで全工程に一週間を要した測量が実飛行時間1時間で済むなど、建設現場での実用化が多いに期待されています。