国土交通省のドローンの飛行申請許可が出ればOK
最終更新日 2023年3月14日
監修・著者 株式会社しごとウェブ編集部
承認を得るために必要な条件
国土交通省への申請や承認のハードルは高いものの、承認されてしまいさえすればドローンを自由に飛行させることができます。もっとも、“自由に”というのは承認された申請の範囲内での自由であり、たとえ国土交通省が承認したドローン飛行であったとしても、その内容は承認内容や法規制に基づくものでなければなりません。
例えば、操縦する本人が十分にドローンを飛行をさせる技術を有していなければなりません。離着陸やホバーリングはもちろんのこと、八の字飛行や隊列を組んで飛行させるような技術、遠い場所での離着陸、GPS機能を完全にオフにした状態でこれらの操作が行えることなどが求められます。八の字飛行に関して言うならば「5回連続して安定して行うことができる」ことが条件となっており、国土交通省が求めるドローン操作技術は基本的に非常に高いレベルにあります。
GPSの壁
ドローンの飛行はGPS機能により支えられている部分がほとんどです。GPSで補足することによって前後左右上下の位置を自動でコントロールします。そのため、GPSをオフにした状態でドローンをコントロールするにはかなりの技術や経験が求められます。ちょっとしたそよ風でもドローンは現在地をずらしてしまうため、それを手動で微調整することや高度を維持したまま前後左右に動かすことなども簡単ではありません。
国土交通省の申請書の中には、ドローンを飛行させる操縦者本人に関する経歴や知識を確認する項目があり、GPSなどの機能を利用していない状態で上昇・下降やホバーリング、ホバーリング状態から機首の方向を90度回転させること、前後の移動や水平方向への飛行などは条件として挙げられています。これは確実に訓練を積んでいなければできないことです。
国土交通省の基準は高い
10時間以上の操縦練習を実施しているという条件も決して簡単なものではありません。ドローンのバッテリーは長時間保つものではなく、それを考えると複数のバッテリーを準備して数時間練習することを何日も重ねなければなりません。10時間の操縦には、「ホバーリングだけ練習した」というような単純な練習以外のものが含まれていることは明白です。
そしてこれらに加えて、航空法に関する知識も求められます。こうした高い基準をクリアした人だけが、国土交通省の承認を得ることができるのです。結論としては、国土交通省の承認があれば飛行はもちろん可能ですが、それには高い要求水準を満たすことが求められ、申請内容を遵守することも含まれています。