人口密集地でのドローンの飛行は禁止されている
最終更新日 2023年3月14日
監修・著者 株式会社しごとウェブ編集部
人口が多い地域では危険
人口密集地はDID(DenselyInhabitedDistrict)と呼ばれることもあり、隣接する4,000人/km2以上の基本単位区において人口が5,000人以上となる地区のことを言います。つまり一定の割合の人口密度を超えると、基本的に人口密集地となります。この他に、この割合を満たさない地区においても空港や港湾、工業地帯、公園などの人が集まる場所もみなされます。
人が多いとドローンとの接触事故の危険性も高まるため、人口密集地は国土交通省の承認なしでは飛行不可となっています。ドローンは、たとえ小型だったとしても硬くて位置エネルギーと運動エネルギーを持つため、万が一にも衝突すれば大けがを負うことも十分に考えられます。そのために、国勢調査によって定められた人口密集地におけるドローンの飛行は、今後の重大な事故の発生やそれに伴う裁判沙汰などが容易に予想されるため禁止されています。
どのように調べるか
人口密集地を調べるには、国土地理院のサイトにアクセスして専用の地図を調べることで確認できます。この地図を見ると、国土地理院が定める人口密集地は赤く塗られています。東京や大阪、名古屋などの大都市圏はもちろんのこと、ほぼ全ての県庁所在地やある程度知名度のある市は基本的にすべて人口密集地となっていることが分かります。
この地図は無料で閲覧することができ、ドローンの飛行計画を考える際に確認すべき必須の地図となっています。地図は自由に拡大や縮小ができ、興味深いことに人口密集地とそうでない部分の非常にはっきりした区切りを見ることもできます。ドローンを飛行させる場合にどこの承認が必要でどこがそうではないかを調べるのが簡単です。
この地図では座標や標高を調べるのも非常に簡単で、画面上に常に現れている詳細情報を隠したバーをクリックすると、住所や座標、標高がすべて表示されます。ドローンを飛行させる際にしばしば150メートルという高度が問題となりますが、地図で飛行予定周辺地域の座標を調べることができるため、逆に言えば高度150メートル以内というルールも必ず遵守しなければなりません。
安全なドローンの飛行計画を
市街地でドローンを飛行させ、特に映像の撮影などを行うと大変興味深く迫力のある映像が撮れるものですが、万が一事故が発生した場合の危険性を考慮すると、人口密集地での飛行が法律により規制されているのも納得できます。前述のように、人口密集地や高度などもインターネットで簡単に調べられるため、事前の注意深い調査のもとに安全な飛行計画を整えていきましょう。